「急に体調が悪くなった」
「身体に違和感がある…」
いざ医療機関にて先生にお話をするときにうまく症状を伝えられなかったり、聞いておくべきことを聞きそびれてしまったりしませんか?
気になる症状がある場合は自分で事前に症状や生活習慣、既往歴についてメモをしておき、診察を受ける際に先生にしっかりと伝えることがより良い治療を受けることに繋がります。
今回は、当院に限らずどの医療機関においても役立てられる「診察を上手に受けるヒント」をご紹介します。
医師に伝えるべき基本的なポイント
診察時に伝えるべきポイントは以下の通りです。
- どんな時に症状があるか
- どんな症状が起こるか
- いつ頃から、どの程度の頻度か
- 他院で検査を受けたか
- 現在薬を飲んでいるか
- 他の既往歴があるか
このポイントをもっと細かく、分かりやすく用意をしておくことで、ご自身の症状をなんと伝えればいいか・どんなことを伝えると先生にも伝わるのかが把握しやすくなります。
伝えて、質問するメモ
いざ症状がみられたとき、もしくは診察に行く前にこちらの6つの質問事項を確認し、ご自身で記入しておきましょう。
あなたの症状を教えてください。
どのような時(運動、安静時など)に、どこに、どのような症状(痛み、息切れ、だるさなど、具体的に感じた表現で)ありますか?
ガンガン、ズキズキ、ジンジン、チクチク、ビリビリ、キリキリ、締め付けられるような …など。
例:階段を降りる時に胸がチクチクと痛む。
いつからですか?どのくらいの頻度(数秒・数分など)ですか?
時間とともに変化(強くなったなど)していますか?
例:先月から、3日に1回、数秒ほど起きていて、少し痛みが強くなっている気がする。
その症状以外に気になっていること、心配していること、困っていることはありますか?
例:ゼエゼエと息が上がることが多くなった気がする。
他に検査や治療を受けていますか?
病院からの薬や市販の薬、サプリメントを飲んでいますか?
例:治療は受けていないが、市販のビタミン剤を毎日適量飲んでいる。
これまでに大きな病気はありましたか?
アレルギーはありますか?
喫煙歴や飲酒歴、その頻度や量はいかがですか?
ご家族や親族に大きな病気はありますか?
例:これまでに生命保険を利用するような病気に罹ったことがない。1日15本ほど喫煙していて、木曜日の休肝日以外はほぼ毎日ビール一缶と焼酎一杯飲んでいる。身内では、父が数年前に狭心症で入院したがすぐ復帰して今は元気に過ごし ている。
医師や医療機関に質問したいこと、お願いしたいことはありますか?
例:健康診断でここ数年毎回血圧が高めと言われている。妻からはタバコをやめるようすすめられている。
以上のメモを活用することで、伝え忘れてしまった・聞き忘れてしまった・聞かれたことに答えられなかったなどが起きづらくなり、スムーズな診察に進むことができます。
特に4〜6については日頃から準備することが可能です。
ご自身の生活習慣についてはしっかり把握しておきましょう。
意外と忘れがち?医療機関へ行くとき持っていくべきものは?
「お薬手帳はお持ちですか?」
「あ、忘れてた!」
医療機関へ普段行き慣れていない方は、何を持っていくべきか・何が必要なのかピンとこないかもしれません。
持ち物チェック表をご活用の上、診察へ行きましょう。
持ち物チェック
- 伝えて、質問するメモ
- 診察時にメモを取るための手帳や筆記用具
- 診察券
- 健康保険証
- マスク
- 交通費・診療費などのお金
- お薬手帳
- 市販薬やサプリメントの資料
- 紹介状
- 診療情報提供書、画像・データ等の資料
特に、既往歴がある方や現在他院で治療中の方、他院で検査を受けた方は検査資料や紹介状を忘れずに持っていきましょう。
「検査で意外と費用がかかった」という方も少なくありません。
現在はクレジットカードが使える医療機関も増えてきていますが、基本のお支払いは現金です。
事前の準備をしておくことをおすすめします。
スムーズで実のある診察にするために
「その検査、つい先日健康診断でしたのに…」
「そういえばこの症状について聞くの忘れてた!」
「去年まで飲んでたあの薬、なんだったっけ…」
事前準備が無ければ、検査が二度手間になったり通院期間が長くなってしまったりと、時間もお金も余計にかかってしまいます。
ご自身の生活習慣を把握し、診察前の準備をすることでよりスムーズで実のある診察時間になります。
これから医療機関へ診察に行く際には「伝えて、質問するメモ」と「持ち物チェック」をご活用ください。