気付かぬ間に発症している不整脈
あなたは「不整脈」と聞いてどんな症状を思い浮かべますか?
脈拍は自分で簡単に測ることができますが「体調の変化が起きてから不整脈を発症していたことに気付く」というケースがとても多いのです。
実は健康な人でもよく起こる、不整脈という症状。
その多くは一時的なもので心配はいりませんが、なかには大きな病気の前触れである可能性もあります。
それでは、不整脈からどんな症状が発症するのでしょうか?
不整脈セルフチェックで自分の脈を確認!
まずは、自分の脈を測ってみましょう。
【測り方】
人差し指・中指・薬指の3本の指を、反対側の手首に当てて10秒間脈をとります。
【測る時間】
朝の起床直後、夜の寝る直前などの、気持ちが安定しているときに測りましょう。
正常のリズムを刻んでいる場合
トントントントン…と一定のリズムが刻まれていると正常です。
不規則なリズムを刻んでいる場合
トントント…トントトン…と少し脈が飛ぶ症状は、不整脈の可能性があります。
ただ、この時点ではまだ一時的に発生しているだけで一概には病気を確認できません。
セルフチェックでみられる不整脈の多くは「期外収縮」と呼ばれる一時的な症状です。
しかし、日常的に下記の症状に覚えのある方は一度医療機関の受診をお勧めします。
- めまい
- だるさ
- 動悸
- 息切れ
- 失神
- 胸の痛み
- 吐き気
もしかしたら不整脈が病気の症状の一つになっているかもしれません。
お早めに検査・診断を。
脈が速い・脈が遅い…その症状も不整脈の一つ
脈が飛ぶことなく一定のリズムを刻んでいる方でも、不整脈の症状が疑われることがあります。
正常であれば、60秒で60〜100回ほど脈をうちます。
そのため、10秒間で10〜16回の脈を確認できれば速度に異常はありません。
脈が速い「頻脈」
上記の回数より多い方は頻脈という症状です。
脈が速い分、動悸がして常に心臓がドキドキするようになります。
症状が進むと血液が全身に回らなくなってしまい、冷や汗が出る・手足が冷たくなる・吐き気がするなどの症状が出てきます。
脈が遅い「徐脈」
動悸などの症状が出ない分、自覚するのが難しくなります。
立ちくらみがする・めまいがするなどの貧血にも似た症状が出始めます。
さらにすすむとすぐに息切れがしてしまう・突然倒れてしまう・意識を失うなどの大事になる可能性があります。
不整脈の原因を理解しよう!
では、なぜ不整脈の症状が出てくるのでしょうか?
不整脈を引き起こす原因を考えてみましょう。
加齢によって起こる不整脈
不整脈の原因の一つに加齢があります。
特に60歳を超えると不整脈の症状が多くみられるようになります。
事前にご自身の脈拍を知っておくことが重要です。
心臓の病気によって起こる不整脈
以下に代表されるような、心臓の病気が原因で不整脈が起こっている可能性もあります。
- 心筋梗塞
- 狭心症
- 心不全
- 心臓弁膜症
- 心筋症
こちらの病を患っている、もしくは以前に心臓に関する治療をしたという人で不整脈が出ている方は、担当医にご相談ください。
他の病気や生活習慣にも注意が必要
高血圧も、不整脈の原因の一つです。
高血圧は生活習慣が大きく影響してきます。
高血圧と診断された方、健康診断で注意が必要と言われた方は、まずは生活習慣の見直しから取り組んでいきましょう。
見直すべき生活習慣
日々のストレス・塩分過多・睡眠不足・喫煙習慣・カフェイン/アルコールの多量摂取・肥満など
不整脈が病気のサインになる
「急性心筋梗塞」と呼ばれるように、心臓や血液に関する病気は自分で気付かないままどんどん進行して突然発症することが多くあります。
毎日チェックできることの一つが「脈を測ること」です。
不整脈は病気が原因で起こることが多いのですが、不整脈を確認することで病気が進行していることに気付くこともできるのです。
脈拍は、セルフチェックで数十秒で確認することができます。
自身の体調の変化を知るためにも、ぜひ日々の習慣にしてみてくださいね。
気になること・ご相談は気軽にお訊ねください!
不整脈の多くは一時的なものであり、健康な方でもよく起きる症状です。
しかし、心臓をはじめご自身の体内の異常によって日常的に起きている可能性もあります。
「よくあることと言うし、自分は大丈夫」と思わずに、少しでも心当たりがある方は一度医療機関を受診されることをお勧めします。
特に、健康診断で高血圧・肥満症と診断された方はセルフチェックを毎朝・毎晩の習慣にしてみましょう。
「あれ?」と思うことがありましたら、心臓・血管を専門とする医療機関にて詳しい検査・診断を受けてみてくださいね。
早期の行動が早期回復につながります!