「動悸や胸の痛み」それって狭心症かも?
「少し動くと動悸が止まらなくなる」
「眠っていたら突然胸が苦しくなった」
「昔よりもめまいや立ちくらみの頻度が多くなった」
あなたはこんな症状に覚えはありませんか?
実はこの症状は狭心症という病気でよく見られる初期症状です。
心臓や血管の病気は、ご自身の気づかないところで発症し、知らない間に進行してしまいます。
そのため、初期症状を見逃さずに「あれ?」と思ったらすぐに医療機関で詳しく検査をしてもらうことが重要です。
あなたの気づきが、早期発見・早期治療・早期回復につながります!
心筋梗塞という病気については一般的によく知られていますが、狭心症はまだまだ広く認知されていないところの多い病気です。
今回は、狭心症という病気の初期症状についてご説明致します。
狭心症は早めの診断が肝心!
狭心症の初期症状は分かりづらく、その症状と病名が判明する頃には心筋梗塞へと病気が進んでしまい、心不全や不整脈などの合併症を引き起こしてしまう可能性があります。
狭心症は、早めの診断と治療でその後の進行・合併症を防ぐことのできる病気です。
症状が当てはまる方は一度医療機関の受診をお勧めいたします。
狭心症の主な初期症状は動悸と胸の痛み
狭心症には、運動後や階段の上り下りなどの動作のあとに起きる労作性狭心症と、安静にしているときに起きる安静時狭心症の2種類があります。
労作性狭心症
主な症状に、運動後に胸が締め付けられるような痛みが起きたり動悸が速まったりすることが挙げられます。
動脈硬化によって血管が狭まっていることで血流が悪くなり、急な運動をすると心臓へうまく酸素を送れずに突然の胸の痛みが起こります。
動悸がなかなか止まらない・酸素不足でめまいが起きるなどの症状が起こるのも、酸素を送るのに時間がかかるためです。
安静時狭心症
安静時狭心症では、睡眠時やゆっくりくつろいでいるときに突然胸の痛みや動悸が止まらなくなるなどの症状が起こります。
「運動したときじゃないから狭心症じゃない」と思わずに、ご自身の体内で動脈硬化が進んでいる可能性を考えることが重要です。
ゆっくり休んでいる間にも血管が完全に詰まってしまい、急性心筋梗塞を発症してしまう可能性もあります。
様子を見たい気持ちは分かりますが「あれ?」と思ったときはまず医療機関を受診しましょう
不安定狭心症に進む前に検査・診断をお勧めします!
「数分痛むだけだから」と放っておくと、不安定狭心症に移行してしまう可能性があります。
不安定狭心症とは
労作性狭心症で発症していた運動時の発作の回数が増える・発作の時間が長くなる・安静時狭心症の症状も出てきた、などの心当たりのある方は不安定狭心症の疑いがあります。
「階段3階上ると出ていた症状が、最近は1階上るだけで出るようになった」
「数分で治まっていた動悸や胸の痛みが数十分経っても治らない」
そんな症状の変化が出た方は早めに医師の診察を受けましょう。
安静時狭心症を発症している方は、不安定狭心症をすでに引き起こしている可能性も高いです。
「突然起こる」その前に
不安定狭心症から心筋梗塞へ移行するスピードはとても早く、日常生活の中で突然発作を起こして倒れてしまう危険性もあります。
「もしかして…」という方、心当たりのある方は、早めにご対応ください。
「何もなくてよかった」「早めに対策ができてよかった」と思えるよう、今すぐ行動することが大切です。
まずは動脈硬化を発症しやすい生活習慣の見直しから始めましょう!
狭心症の主な発症原因は動脈硬化です。
下記に当てはまる方は、特に注意が必要です。
- 高血圧
- 脂質異常
- 糖尿病
- 肥満
- 喫煙
- 高いアルコール摂取頻度
動悸や胸の痛みは狭心症以外の症状で発症する可能性はもちろんあります。
ただ、心臓・血管が原因だとすると一刻を争う事態にもなりかねません。
特に、健康診断などで生活習慣に指摘が入る方は早めの対策を心がけましょう。
動悸や胸の痛みは身体の不調のサインです。
気のせいだと思わずにきちんと受け入れてあげることが、早期発見・早期回復の第一歩となります。