心臓病の受診と検査について

救急外来を受診するべき胸部の症状と原因

「この胸の痛み、救急外来を受診した方がいいのかな…」
「この息苦しい感じは、このまま家で様子を見ていて大丈夫かな…」

ご自身、あるいはご家族の方が心臓に病気を抱えている方、こんな悩みを持ったことはありませんか?

心臓の病気を抱えている方にとって、胸の痛みや呼吸の苦しさは、非常に心配になる症状の一つです。側にいるご家族にとっても、心配になってしまう症状でもあります。

しかし一方で、救急外来の受診では、
「たいした症状じゃなかったらどうしよう…」
「こんな時間に行って、迷惑にならないだろうか…」

という思いから、受診の迷いが生じやすくなります。

心臓に病気を抱える方が、迷わず・すぐに救急外来を受診すべき理由と、代表的な症状をまとめました。
一刻を争う状況でも、判断に迷わず落ち着いてすぐに対策を打てるようにおまとめしております。
「どうしたらいいの?」と困ってしまったときの指針にしてみてくださいね。

結論:こんな症状があったらすぐに救急受診をしましょう。

体調不良のイメージ写真
  • 胸や背中の突然の激痛
  • 胸の中央が締め付けられる、または圧迫されるような痛みが30分以上続く
  • 急な息切れ、呼吸困難
  • 胸や背中の痛む箇所が移動する
  • 突然気を失う

上記の症状があった場合には、すぐに救急外来を受診してください。

5つの症状が示す危険な病気

心電図のイメージイラスト

上記5つは、下に記載の命に関わる病気の際に起こる代表的な症状です。

  • 心筋梗塞(しんきんこうそく)
  • 大動脈解離(だいどうみゃくかいり)
  • 肺血栓塞栓症(はいけっせんそくせんしょう)

万が一のことが起きないためにも、病名に心当たりがなくともすぐに救急外来を受診しましょう。

危険な3つの病気の特徴と症状

体調が悪い女性の写真

ここでは心筋梗塞、大動脈解離、肺血栓塞栓症の原因と症状についてご説明します。

心筋梗塞

心筋梗塞は心臓の血管が詰まることによって起きる病気です。
似たような病気に狭心症がありますが、血管が完全に詰まる心筋梗塞と異なり、狭心症は血管が完全に詰まっていない状態のことを指します。

心筋梗塞の最大の特徴は、脂汗(冷や汗)が出るほどの強烈な胸の痛みです。
人によっては象に踏み潰されているような、胸を締め付けられる痛みが出ます。
また、顔面が白くなる、嘔吐などの症状が出る場合もあります。

心筋梗塞では、これらの症状が一瞬ではなく30分以上持続します。
痛む場所は胸のみならず、左肩から左腕、下顎にかけて痛みが出る場合もあります。
肩こりや歯の痛みと勘違いされることも多い症状であり、注意が必要です。

大動脈解離

大動脈解離は血管が裂ける病気です。
木の幹が割れてしまうと枝葉に栄養がいかなくなるように、人間も大動脈が裂けてしまうと全身に栄養がいかなくなってしまいます

大動脈解離は、胸、お腹から背中にかけて、上下に非常に強い痛みが走ることが特徴です。
この痛みは、大動脈という一番太い血管が裂けていくことで生じる痛みです。

大動脈解離は血管の裂け方によって様々な症状が出てきます。
意識が朦朧とする、意識がなくなる、手足の麻痺、腹痛、大便に血が混じるなどです。
これらの症状は、血管が裂けたことで裂けた場所の先にある臓器に血液がいかなくなることが原因です。

肺血栓塞栓症

肺血栓塞栓症は、肺の血管が詰まる病気です。
血液が肺へ流れなくなり、酸素が全身に運ばれなくなってしまいます。

肺血栓塞栓症の特徴的な症状は、突然始まる息切れや呼吸困難,胸の痛みです。
人によっては、意識障害やめまい、失神を起こす人もいます。

【おさらい】すぐに受診すべき危険な症状

  • 胸や背中の突然の激痛
  • 胸の中央が締め付けられる、または圧迫されるような痛みが30分以上続く
  • 急な息切れ、呼吸困難
  • 胸や背中の痛む箇所が移動する
  • 突然気を失う

などの症状があったら、心筋梗塞、大動脈解離、肺血栓塞栓症の可能性があります。
迷わず、すぐに受診をしましょう。

当院では救急外来も受け付けております。

合わせて知っておきたい症状

胸を抑える女性の写真

心筋梗塞、大動脈解離、肺血栓塞栓症の時に起こりやすい他の症状をお伝えします。

  • 動悸が続いている
  • みぞおちのあたりの痛み・不快感がある
  • 脈が異様に速い、もしくは遅い
  • 左肩の痛みがある
  • めまいがする、ふわふわする
  • 奥歯や顎に痛みがある

以上は、心筋梗塞、大動脈解離、肺血栓塞栓症で起こる代表的な症状です。

ただ、他の病気の可能性もあります。
症状だけでは心筋梗塞、大動脈解離、肺血栓塞栓症と判断はできません。

しかし「そのうち良くなるだろう…」「このくらいの症状で受診なんて…」と考えずいつもと違う症状を感じた場合には“すぐに”救急外来を受診して、検査を受けることをオススメします。

救急車を呼ぶべきか迷った時は

上に挙げた5つの症状がある場合には、救急車を呼ぶことも視野に入れましょう。

しかし、実際に症状が起こった場合には判断に迷ったり悩んだりしてしまうと思います。

判断に迷う方、不安がある方は「#7119」に相談してみるのも一つの手です。

こちらは、電話で相談ができる救急安心センター事業につながります。
救急安心センター事業では、電話口で医師、看護師、相談員がお話を伺い、病気やケガの症状を把握して、救急車を呼んだ方がいいか、急いで病院を受診した方がいいか、受診できる医療機関はどこか等を案内してくれます。

「すぐに病院に行った方がいいのか?」
「救急車を呼ぶべきか?」

悩んだときは、こちらに電話の上、ご相談ください。

当てはまる症状があったときは救急外来へ

「すぐに病院に行った方がいいのか?」
「救急車を呼ぶべきか?」

悩んだときには#7119(救急安心センター事業)にて症状や不安なところをお話してみてください。

気になる症状がみられたら

気になる症状がある場合は、
早めの受診をおすすめします。

受診予約

03-3408-4007

月~金 9:00~17:00 (祝・年末年始除く)

お問い合わせ

03-3408-2151

急患の方は24時間随時診察いたします

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